くちびるに歌を

「くちびるに歌を」

人気歌手アンジェラ・アキの曲をモチーフにした同名小説を 「ホットロード」の

三木孝浩監督が映画化。  五島列島の中学校へ 天才ピアニストという噂の柏木ユリが

赴任する。 合唱部の顧問となった彼女は、部員たちへ、  ~ 15年後の自分へ~

手紙を書く課題を出す。(キネマ旬報からの抜粋)

2本連続で( 「きみはいい子」 「おみおくりの作法」 )、

監督の作家性が良く出た秀作に

めぐり合わせて いただいたんだけど。

 

この作品、一言で言うと、演出が あざとい。

でも、うぇーん、途中から、大泣きさせて 頂きました。

 

泣けるという映画には 涙、ひとつぶもこぼさず、なんで こんな映画に泣くの という

わたくし。 当然、泣かないぞと 斜に構えて観ておりましたが、

見事、泣かされてしまいました。

新垣結衣演じる、主人公の女教師には、何の魅力も感じませんでしたが、

(それどころか、自分勝手な甘い女と!)

 

でも、作品の中のひとりの男の子は、

これで、泣かなかったら、おかしいだろうというお話。(ある意味で、前記、あざとい?演出)

 

君は、悪くないのだから、・・・・そこまで、背負わなくて いいんだよと。

観ている人、皆、涙流しながら、画面に向かって 声、かけていると思う。

こういう環境の 親の気持ちを、いつも、考えるたびに、・・・・・・・・。

 

この作品、奇しくも 昨年、「幕が上がる」と同じ日に 封切りになりました。

同じような 片一方は中学の合唱部で、もう一つは高校の演劇部という、

部活を 中心にした青春映画。

でも、同じ涙をながしても、さわやかな涙と つらい涙の違いがありました。

 

~笑って!~  というセリフが 違う場面で  途中とラストと 2度出てくるのが

とても、印象に残りました。

 

15才の時、15年後の自分は どうなっていたか・・・・・・・

みなさんは、考えたことありましたか?

(今じゃあ、わたしゃあ、その倍、歳、往ってますが・・・・・・・・・・)

 

 

おみおくりの作法

「おみおくりの作法」

「フル・モンティ」などの プロデューサーが監督を務め、各国映画祭で好評を得たドラマ。

公務員として 孤独死を迎えた人を弔う仕事をしてきたジョンは、解雇通知を

受けてしまう。彼の最期の案件は、言葉を交わしたことのない 近所の住人 ビリーの

弔いだった。 (キネマ旬報からの抜粋)

地味な作品ですけど、とても良い映画です。

余韻に浸り、自分自身のことや、人としての人生を考えてしまう映画です。

「おくりびと」と 似ている作品かなと思ったのですが、人の死というものを

尊厳しているところは、共通点でしょうか。

私と同じ年齢の監督。

だからというわけじゃあないですが、この年代の方が観れば、ぐっー、と

深く、心に入ってくる作品です。

孤独死をした人に、ひとりでも、そのお葬式に参列してもらおうと、必要以上に

その人の過去を調べ上げ、尋ねまわる。

結局、その行為が 行き過ぎて、

解雇されてしまう。

 確かに 税金と時間をかけて効率の悪い仕事は、公務員としては、

いい評価はされないのも無理はありません。

しかし、

地味な人生なんてない。   価値のない人生なんてない。

そんな、多くの無名の人が この世界を、

人間の歴史を 創ってきたのですよね。

ラスト、彼は 幸せだったのでしょうか?

それは、観てのお楽しみです(笑)。

 

 

きみはいい子

「きみはいい子」

「そこのみにて光輝く」で 数々の映画賞を獲った呉美保が中脇初枝の 坪田譲治文学賞

受賞作を映画化。   奔放な児童に手を焼く新米教師、

苦い過去がもとで娘に手を上げる母親。

認知症の気配に怯える老女らが抱える問題を通し、 

愛することの大切さを描く。(キネマ旬報からの抜粋)

あまりにも痛すぎる映画である。 

特に 自分の子供に手を上げる場面は、ちょっと 見るに忍びない気持ちになります。

(子育ては まかせっぱなしであったので、なにも 言う資格はないのですが)

 

確かに、(誰に対しても) 腹の立つことは あります。

だから、この作品は 人が成長していく姿を 静かに見せていきます。

でも、この在日韓国人の女性監督、作品に すごい ふり幅がありますよね。

「そこのみにて光輝く」の評価は すごく高いですが、僕的には この作品のほうが、

抱きしめたくなるような いい映画だと思います。

 

NHKの朝の連ドラに 宮崎あおいさんが 帰ってきましたね。

画面が やはり華やかになり、 しまります。 本当に 演技が(素人の私が観ても)

上手ですよね。

一時、蒼井優ちゃんと宮崎あおいちゃんを 各監督がよく使っていた時期が

あったなあと 思い出しました。(最近は、黒木華さんですよね。)

あさが来たは、いよいよ後編に入りましたが、

幕末から、明治、大正にかけての 大阪を拠点とした女性の一代記。

時代の変化とともに、両替商から、

炭鉱経営、生命保険会社、総合商社、銀行そして、初の女子大学まで設立するという

伝説の人物。(実在の女性らしいのですが、大阪でもあまりなじみのない人です。)

でも、むつかしいお商売の話より、人物像に焦点を当て、楽しい番組に

仕上がっていますよね。

時代の変化に 対応していく。 大事なことです。

ダーウィンの言葉じゃあないですが、かしこいものが生き残るのではなく、

ましてや、力の強い者が生き残るのでもない。変化に対応できるものだけが

生き残る、ですね。  最後に、

 

黒木華さん、キネマ旬報 助演女優賞、おめでとうございます!

 

 

 

 

薄氷の殺人

「薄氷の殺人」

ベルリン国際映画祭でグランプリと 男優賞をW受賞したサスペンス。

中国・華北地方の複数の石炭工場で、

ある男の死体の断片が発見される。

事件発生から 5年後、元刑事のジャンが 独自調査に乗り出す中で、

若く美しい未亡人 ウーが捜査線上に浮上する。(キネマ旬報からの抜粋)

うー、俺の頭が悪いのか、ぼーっと観はじめたのが 悪いのか、

ちょっと、説明不足の感じが・・・・・・・・・・

これ、中国映画なのよね。予備知識なしで観たので、最初 韓国映画かなと

思いました。  でも、中国北部の風俗は 面白かったです。

2003年、平成15年に観た 香港フランス合作の「藍色夏恋」の グイ・ルンメイという

女優が出演しておりました。 きれいで、色っぽくなっておりました。

確か、あの時は 学生の役だったかなあ・・・・・・大阪梅田の映画館で、

女子高生に囲まれて 観たのを思い出しました。

しかし、刑事が 関係者の女性に 手を出すなよな!!

 

新年会も多いのですが、この間、銀行さんの 新年会が ホテル阪急インターナショナルで

催されたのですが、そこに司会として タージンさんが 来ておられました。

関西では こういう仕切る司会者として、絶大なる人気を誇るタージンさんですが、

最近、ちょっと見ないなあと思っていたら、今、東京にも進出されているそうです。

 

そこで、お楽しみ福引があったのですが、

5等は関西で有名なお菓子屋さんの詰め合わせが50本。

4等、3等はホテルのお食事券。そして、2等は ホテルのペア宿泊券。

くじを タージンさんが自ら 抽選する前に 

"さあ、みなさん、誰と泊まるか もう 考えてらっしゃいますね!"

という、前ふりをして笑かした後、

引いた番号が、800人を超えた お客さんの中で

なんと、私の番号は 一番違いでした。(748と749)

うー、残念でした!

 

 

キングスマン

「キングスマン」

「キックアス」のマシュー・ヴォーンが監督したスパイアクション。

高級スーツ店を営みながらも、実態は 国際諜報機関として活動する キングスマン。

仕立て職人のハリーは、何者かに惨殺されたエージェントの代わりに、

新人をスカウトする。(キネマ旬報からの抜粋)

お気に入りの「キック・アス」の監督の作品なんだけど、

僕としては、今回は やや引いてしまいました。

やりすぎ感と、悪乗り感が 感じられてしまって、

乗り切れませんでした。

ストーリー的に納得出来ないところもあるし、こういう マンガチックな 作品は

頃合いというか、演出的な さじ加減が むずかしいですよね。

(「スターウォーズ/フォースの覚醒」に 続いて マーク・ハミルを観ました。

・・・・・・・・・・・・貫禄?付いておりました。)

 

SMAP解散の話題は 一応、決着が? ついたみたいなのですが、

2.3日前、某ラジオ番組で、某スポーツ記者が 話していましたが、

一部のスポーツ紙が SMAP解散のスクープを 一面ですっぱ抜いた朝。

その某スポーツ紙は (相変わらず?)大阪版の一面は

阪神タイガースの記事だったそうです。

しかも、ドラフト1位の選手が 球界のコミッショナーにほめられたという、

載せたスポーツ新聞社のその記者でさえ、

しょうもない記事を フロントページに 載せやがってと

思ったそうです。

ところが、あにはからんや、その日の朝の売り上げは、そのSMAP記事を

載せた他紙より よく売れたそうです。

恐るべし、大阪のタイガースファン。

全国の皆々様が(政治家も含めて) 関心のある この話題より、

タイガース。何がなんでも タイガース。    

恐れ入りました。

ホント、幸せなチームだと思います。(反面、これが、ひいきの引き倒しで

強くならない原因のひとつ?)

確かに、大阪の文化は 藤山寛美とか、横山ノックとか どこか、

完璧なものより、可愛げのあるものや人が 好きなんですよね?

ああ、また、アホなことやっとるわって。

 

 

 

百日紅~MissHOKUSAI~

 

「百日紅~MissHOKUSAI~」

「クレヨンしんちゃん嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦」や「カラフル」で知られる

アニメーション監督・原恵一が敬愛する杉浦日向子の漫画を映画化。

浮世絵師の父・葛飾北斎の才能を受け継ぐ娘のお栄は

活気溢れる江戸の街で、師である父や仲間らとともに

絵筆に情熱を注ぐ。(キネマ旬報からの抜粋)

江戸時代の風俗の描写と 映像(絵)が素晴らしい。今回はストーリーが

ちょっと平凡な気がしたけど、相変わらず、この監督さん、いい仕事されてます。

「河童のクゥと夏休み」や「はじまりのみち」 

「クレヨンしんちゃん嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲」も楽しめます。

 

去年もこの時期、このブログに書いたのですが、また、1月17日が

やってきます。

わたくしに とっても特別な日です。

いろんな思いが 交錯してしまう日です。

あの日が 人生を変えた人は 多いですよね・・・・・・・・・・・。

 

ブリッジ・オブ・スパイ

 

「ブリッジ・オブ・スパイ」

スティーブン・スピルバーグ監督、コーエン兄弟脚本、トム・ハンクス主演という

豪華な顔合わせで贈るサスペンスドラマ。冷戦下の1960年代の実話を基に、

米ソ全面核戦争の危機が迫る中で両国のスパイ交換任務にあたった

米国人弁護士の苦闘を描く。(キネマ旬報からの抜粋)

見応えのある 良質の作品でした。また、冷戦時代、アメリカの反共なども

改めて、勉強させてもらいました。

遠く離れたヨーロッパの ベルリンの真実にも、びっくりしました。

スピルバーグの作品は、ほとんど、観ていますが、

最初の頃は、娯楽色の強い大作が 多かったですね。

それはそれで、楽しませてもらいましたが、最近は 歴史物や政治がからんだ大人向きの?大作が

目立ちますね。

それにしても これが実話とは。 

 今だから、歴史の表に出せるのですね。

アメリカは 自由と責任の国。そして、規則を守ることがアメリカ人の証。

アメリカのふところの深さをみせつけるというか、合衆国は これでないと、

国の秩序が保てないのでしょうね。

これから観られるかたも 多いでしょうから、抽象的な感想に もちろん なってしまいましたが、

観て 損のない 緊張感のただよう 優れた作品でした。 80点

 

 

寄生獣 完結編

 

「寄生獣 完結編」

人間と未知の寄生生物との戦いを描く岩明均の漫画を、ヒットメーカー山崎貴が

実写映画化した二部作の後編。

右手に寄生生物を宿す新一の住む東福山市では

人間たちが特殊部隊を組み、同地でネットワークを広げるパラサイトの

殲滅の機会を狙っていた。(キネマ旬報からの抜粋)

一種、哲学的な この作品。

今回は、ややラストが 弱い様な、だんだん スケールが 小さくなってきた感じが

しました。  いろいろ、考えさせてくれる作品だけに、惜しい気がします。

 

先週は、挨拶回りと新年会。10日は、えべっさん。

最近は わが町の西宮神社の

福男選びが、すっかり有名になり、喜ばしいことです。(確かに、この神社は広いです。)

ここで 頂く マス酒は美味。 そういえば、最近、BSテレビで 放映中の うら若き乙女が

ひとりで、酒場を飲み歩く (こういう番組は 今、流行っていますが)  ワカコ酒 という

連ドラ?が あるのですが、

この女の子の 飲みっぷりが いいのです。

また、肴とお酒の 組み合わせも、思わず、わかる、わかると うなずいてしまいます。

武田梨奈嬢、御年、24歳。 

最近の作品では、「進撃の巨人」などに出演している、いわゆるアクション女優ですよね。

特に セゾンカードのCMで  頭突きで瓦を割るシーンは 印象に残ります。

それで、この番組ですから、

そのギャップは 面白くて、楽しませてくれます.

 

 

 

 

 

 

幕が上がる

あけまして おめでとう ございます

本年も どうぞ よろしくお願いいたします

 

「幕が上がる」

劇作家・平田オリザの処女小説を 人気アイドルグループの ももいろクローバーZ 主演で

映画化。

演劇部で部長を務める高校3年生の さおりは、ある日 東京からきた

演劇経験者で 美人の新任美術教師・吉岡に後押しされて、

全国大会を 目指すことになる。(キネマ旬報からの抜粋)

申し訳ございません!ただのアイドル映画と 思っておりました。ところが、どっこい、

お正月から 元気と笑顔を もらいました。

ももクロが 何人グループかも知らない このオッチャンが・・・・・・・・

ひろいものの作品といえば、失礼かもしれないぐらい、

直球ど真ん中の秀作の青春映画でした。

オッチャン、遅れてるで という声や ももクロの真髄は ライブや という声も

置いといて、この作品に少し ふれたいと思います。

フジテレビが バックにつき 「踊る大捜査線THEMOVIE」の 本広克行監督の

アイドル映画ということで、ちょっと、タカをくくっておりました。

しかし、少女たちの あのころの一瞬の輝きを 演劇の舞台を通して見事に

表現しています。ラストシーンの百田夏菜子ちゃんの笑顔には まいりました。最後に

見事に 幕があがります。

そして、特筆ものは、脇役がいいのです。

特に、特に 黒木華の演技は

素晴らしい。

なぜかと言えば 「小さいおうち」 「銀の匙SilverSpoon」「舟を編む」「繕い裁つ人」

「ソロモンの偽証(前・後編)」 「母と暮せば」などなど 教師の役も多いのですが、

これがまた、同一人物が演じているのかと 思わせるぐらい使い分けた演技を

しています。 す・凄すぎる!

確かに なにをやっても同じ演技の人もいますし、これはこれで 個性派として

スゴイのですが、黒木華さんの演技は これが役者なんだという凄みを

魅せてもらいました(あっぱれ!)

脚本も「桐島、部活やめるってよ」の喜安浩平さんだからか、よく練られていました。

若い子たちも いいけれど、我々年代にも充分元気を注入してくれます。

難点は しゃべりすぎ(説明過多!)と テレビ的演出(演出サービス過剰)。

しかし、フジテレビ的(面白くなければ、テレビじゃない)青春映画かもしれないけれど、

きわきわに それを押さえてアイドル映画の域を超えた作品になっていると

思います。(生意気な言い方だけど)。

 

たまたま、お正月の特番で、ももクロの デビュー前から現在までの 特集を

放映していました。

これを見ると(遅まきながら)、みんながハマル理由もわかります。

(どうでも いいことなんですが)  旧メンバーに 早見あかりさんが いたんですね。

今は、朝ドラに出たり 女優として活躍されていますが、

実は、彼女が抜けてから、名前の最後に Zを付けて ももいろクローバーZに

なったそうですね。そして、このことによって、団結力がより増し、

ここから、ももクロの快進撃が始まったそうです(もう一度書きますが、どうでも

いいことなんですが・・・・・・・・・・。)

でも、そうなると、確かに世間で言われているように ももクロの紅白落選は

残念ですね。(そして、全員が20歳を 超えそうとのこと。大人の女性グループとして、

これから、どういう方向に

行くんでしょうね。)

でも、とにかく、お正月から 元気と笑顔を オッチャンは もらいました。

よおし! 今年も がんばるぞお!

皆様、今年もよろしく お願いいたします。

 

 

 

 

母と暮せば

「母と暮せば」

山田洋次が、井上ひさしの構想を引き継いで描いたファンタジー。

1948年8月9日、長崎で助産婦として働く伸子の前に、3年前に原爆で亡くなったはずの

息子・浩二が現れる。

二人は思い出や 浩二の恋人 町子のことを話し、幸せな時間を過ごすが・・・・・・・・・。

 

賛否両論あるみたいですが、

私としても、良いのは わかりますが、何か合わないのです。

僕個人としても思うのは、

長い。

むだな場面が多い。そして、ミスキャスト。

黒木和雄監督の「父と暮せば」や 佐々部清監督の「夕凪の街 桜の国」と

比較するものでもないですが、ちょっと、微妙に、目線がくいちがっているような、

消化不良感が 漂う作品だと思います。      78点

                         

 23日の祝日の前の晩、次男と玄関でバッタリ会い、こんな時間から どこへ行くのかと

尋ねたら、今から夜行バスで 東京へ行くと。

24日のパシフィコ横浜での  福山雅治の 男限定ライブに 行くんだそうです。

うーん、なんともはや、うらやましいというか、よくわからん・・・・・・・・。

 

今日は、弊社の仕事納め。今年も、皆様、いろいろ有難うございました。

来年もよろしくお願い申し上げます。

今宵、私は、年末恒例の 高校時代の友達らと、神戸三宮で一献傾けます。

では、良いお年を。