Archives 9月 2016

怒り

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「怒り」

「悪人」の吉田修一原作小説を李相日が再びメガホンをとった群像ミステリー。東京の

八王子で主婦が惨殺されてから1年、犯人は顔を整形して いまだ逃避を続けていた。

千葉・東京・沖縄で前歴不詳の男と出会った人々は苦しみながらも彼らに対して

不信を抱く。(キネマ旬報からの抜粋)

見応え十分の作品です。前評判通りの今年を代表する一本だと思います。

まず、脚本が優れていると思ったのは、一歩間違えると、単に3本の映画を くっ付けただけの

印象を与えかねない様な作品を きわきわに最後の高みに持って行った素晴らしさ。

 

もちろん、演出と出演陣の がんばりも、見過ごせません。(撮影と美術も良かったです)。

ただ、豪華配役のなかには、この人でなくても、と思った人もいましたが、

みなさん、大熱演でした。

特に、私は、宮崎あおいさんの新境地を開いたような演技には感服いたしました。

す、すごい。(まだ、本年も半ばですが、今年も 黒木華さんと宮崎あおいさんの

演技は楽しませてもらっています。)

 

最期は、この展開で どうつながるのかなあとも思って、観ていました。

「フラガール」も良かったけど、犯人探しにとらわれることもないような、

李監督の演出はさすがです。小さな幸福というのもテーマのひとつだったみたいですが、

劇中のセリフのひとつ、「まさかだけど、自分の娘が幸せになれるわけがないとか

思ってない?」 胸に、グッーときて、涙した人も多いんではないでしょうか。

 

題名の「怒り」。それぞれ、観た人が いろんな思いを持つ作品になったと思います。

81点

 

ヘイトフル・エイト

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「ヘイトフル・エイト」

クエンティン・タランティーノが仕掛ける密室ミステリー西部劇。吹雪で、紳士用品店に足止めされ、

一夜を共にすることになった7人の男と1人の女。殺人事件が起き犯人も目的も分からぬまま

それぞれの素性が明らかになる中、8人の過去が繋がり始める。(キネマ旬報からの抜粋)

タランティーノ作品は好きなのですが、ちと長すぎ。そして密室なのが、かえって

爽快感を欠いたよう。  悪くはないけど。

 

豪栄道、大阪出身の力士 久々の優勝か?!

 

体調が優れませんでした。夏が好きな私が、ここ数年、夏の終わりに

ちょっと、調子を崩してしまうのが 続いてしまいました。

やっぱり、齢ですかね(笑)

 

次回は、今年の代表作との呼び声も高い「怒り」です。

嫁と 観て参りましたので、その ご報告です。

 

君の名は。

「君の名は。」

 

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「言の葉の夜」の新海誠によるオリジナル長篇アニメ。山深い田舎町に暮らす女子高校生の

三葉はある日、自分が東京の男の子になる夢を見る。一方、東京で暮らす男子高校生の

立花瀧も、行ったこともない山奥の町で自分が女子高校生になっている夢を

見ていた・・・・・・・・・。 (キネマ旬報からの抜粋)

惜しい! いい作品だとは思います。(生意気な言い方だけど)

最初、大林宣彦監督の「転校生」や「時をかける少女」の系統の作品かなあと

思って観ていたのですが、中盤あたりから唐突に場面が展開してゆき、

俄然、面白くなってきたと、

期待を持たせたのですが・・・・・・・。

ところが、終盤になると、(オレの頭が悪いのか)辻褄の合わないストーリーに

なってゆき、

リアリティのなさとか、細部が気になりだし、弱冠、引いてしまいました。

 

しかし、大勢の中高生の中で、ひとり観ているおっさんも ふと、思いました。

(若者中心に大ヒット中!)

 やっぱり、僕も感覚や感性が若い時と いまじゃあ、

ちがうんだなあと。

(細かいことは、どうでもいいんですよね。)

だから、今、こういう作品に出逢えた若い人は 幸せなんだなあと・・・・・・・・。

ただ、ちょっと東京賛美に見える点は気になったけど・・・・・・・・。78点

 

カープ、優勝おめでとうございます。

広島は幼い頃から行き来していましたので(母は長崎生まれの広島育ち)

僕も、うれしく思います。

市民球場の頃も、観に行っていましたが、なんせ、私の一番好きな選手、

江夏が広島で大活躍をしてくれたのは、

(複雑な思いをもって観ていましたが、)

やっぱり、忘れられません。

歴史のひとコマを背負う、市民球団。

市民にとっても、また、この地方にとっても、

特別な存在。

改めて、おめでとうございます。

(追記)  初優勝の時の 後楽園球場での、ホプキンス選手のホームランを

なつかしく思い出しました。

 

 

 

 

 

後妻業の女

「後妻業の女」

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黒川博行の小説”後妻業”を 「源氏物語千年の謎」の鶴橋康夫監督が映画化。

小夜子と結婚相談所所長の柏木は、後妻に入り財産を奪う”後妻業”を繰り返してきた。

死去した父の全財産を小夜子に奪われた朋美は、裏社会の探偵・本多とともに

二人を追求する。(キネマ旬報からの抜粋)

大阪を舞台にして、楽しい?作品にはなっているのですが、

同じような作風の伊丹十三作品に比べれば、もう少し深みが欲しいなあという感じです。79点

大竹しのぶも、うまいんだけど・・・・・・・

ちょっと、惜しいかな、どっちつかずかなあ、

喜劇にするか、悲劇にするか、

今村昌平監督は、その微妙なさじ加減が、抜群にうまいですよね。

原作者の黒川博行氏の言葉ですけど、

”超高齢社会となった今後は、さらに後妻業は増えていくと思いますよ。

でもね、僕はそれはそれで いいんじゃあないかと思うんです。

男性だって お金を持ったまま死んでしまうよりは、好きな女性にあげたほうが

いいんじゃないでしょうか。

もしも 自分に寄り付かない娘や息子にお金を遺そうという気がないのなら、

そばにいてくれる女性にあげた方が いいと思っているんです。”

 

また、ハリウッドの新聞には 大金持ちが”女房求む”っていう広告が いっぱい出ていて、

そこには当方、資産はいくらっていうことまで書いてあるそうです。

すると売れない女優は目いっぱい装って見合いに行く。

金持ちの妻になることが商売として成立しているそう。

しょせん男はさびしい動物です。

 

”何やってんだ!タイガース” 八つ当たりしたいお気持ちもわかりますが、

タイガースが負けたのは、私のせいではありませんので、念のため(笑)。

広島の たっくさんの親戚のみなさんにお詫びを申し上げます。

昔、親父が広島のタクシーに乗った時、”今年のカープは あきまへんなあ”と

言ったやいなや、タクシーから降ろされたという そんな土地柄?です(笑)。

 

 

シャーロックホームズの素敵な挑戦   カプリコン1

1977年 昭和52年 独断と偏見のベスト10  今回は洋画編

プロ野球ドラフト会議で、江川事件のあった年。

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①シャーロックホームズの素敵な挑戦    ②愛のファミリー   ③カプリコン1

④ビリージョー愛のかけ橋   ⑤ダウンタウン物語   ⑥がんばれ!!ベアーズ特訓中

⑦大陸横断超特急   ⑧ロッキー ⑨ダーティーハリー3   ⑩正午から3時まで

 

「シン・ゴジラ」について、もう少し。

以前のブログで、皇室については描かれていない うんぬんと書いたのですが、

ある評論を読むと、父性と母性についての記事がありました。それによると、

監督が心髄している市川崑の「日本の一番長い日」と見比べるといいと。

確かに、戦前の日本では、天皇が父的存在であり、戦後は米国が母的存在だからだという

論理。

今の日本には父的存在が無い、米国依存症だからああいう表現になったのではないかと。

なるほど!

ともかく、公開から1ヶ月経ちましたが、いまだに、大新聞や各週刊誌に

意見が載る始末。事実、観たら、自分の考えを誰かに話したくなりますよね。

日本の宝物、ゴジラ。

日本でしか作れない作品になりました。

 

松山善三さんがお亡くなりになりました。僕の大好きな高峰秀子さんの夫でもあり、

「名もなく貧しく美しく」の監督さん。

また、1981年 昭和56年「典子は、今」も、忘れられない名作です。

 

次回は「後妻業の女」の予定です。

 

八甲田山   悪魔の手毬唄   HOUSEハウス

キャンディーズが アイドルだった頃の

1977年 昭和52年の独断と偏見の我がBEST10。  

まずは邦画です。

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①八甲田山   ②幸福の黄色いハンカチ    ③悪魔の手毬唄

④男はつらいよ寅次郎純情詩集     ⑤犬神の悪霊    ⑥HOUSEハウス

⑦突然、嵐のように     ⑧野球狂の詩

⑨宇宙戦艦ヤマト    ⑩はなれ瞽女おりん

 

9月になりました。残暑もまだまだ 厳しいですが 皆様お身体には

ご自愛くださいませ。

秋になると、展示会や飲み会やゴルフのお誘いとか、イベントも多くなりますね。

ゴルフといえば(相変わらず下手なのですが)ゴルフ人口の減少に歯止めが

かからないそうです。確かに ひところにくらべて、特に女性の割合が

減っているように感じられます。でも、反対に女性のレッスン・プロは増えているそうです。

おっちゃんにしてみれば、教えてもらうのは若い女の子からの方が

当然、うれしいですものね。(結構、稼げるそうです。)

若い女の子と言えば、この前の人間ドックの中の超音波検査の時、

若くて、ベッピンな女性に担当してもらっていたのですが、

なんか、いつもより時間がかかるなあと思っていたら、

”すみません、技術不足で長くなっています、ご迷惑をおかけして申し訳ありません”との事。

 

いやあ、身体を密着していただいて、ていねいな検査。

”いいえ、いいえ、いいですよ。かまいませんから。どうぞどうぞ、ちゃんとなさって下さい。”

と、申し上げる次第。

このことを、家で、のたもうていたら、嫁さんから、

”この、変態くそじじい!”という ありがたいお言葉で一括されたという始末でした。はい!