「さがす」
「岬の兄妹」の片山慎三の長篇第2作、商業デビュー作。
大阪の下町に暮らす原田智と中学生の娘、楓。
智は指名手配犯を見たと言った翌朝、失踪。
必死に父を探す楓は、
父が働いているという日雇い現場へ。
そこに原田智と名乗る若い男がいた。(キネマ旬報からの抜粋)
「岬の兄妹」も、そうでしたが、
痛い映画を撮る人だ。
裏を描いているのだが、何といえばいいのか
もひとつ向こう側に突っ込んでいくような作品だ。
大阪の風景は、僕にとっても、身体になじんだようなことを感じさせてくれる
映し方。
最初は時系列に戸惑いもしたが、
親子愛とサスペンスが、微妙な混ざり合いの妙味を起こしている。
佐藤も熱演だが、伊藤は、うまくて、凄い。
清水も憎らしいほど不気味。
今年、印象に残る作品の一本だ。
10日は、参院選。
無風と言われていますが、果たして?