おみおくりの作法

「おみおくりの作法」

「フル・モンティ」などの プロデューサーが監督を務め、各国映画祭で好評を得たドラマ。

公務員として 孤独死を迎えた人を弔う仕事をしてきたジョンは、解雇通知を

受けてしまう。彼の最期の案件は、言葉を交わしたことのない 近所の住人 ビリーの

弔いだった。 (キネマ旬報からの抜粋)

地味な作品ですけど、とても良い映画です。

余韻に浸り、自分自身のことや、人としての人生を考えてしまう映画です。

「おくりびと」と 似ている作品かなと思ったのですが、人の死というものを

尊厳しているところは、共通点でしょうか。

私と同じ年齢の監督。

だからというわけじゃあないですが、この年代の方が観れば、ぐっー、と

深く、心に入ってくる作品です。

孤独死をした人に、ひとりでも、そのお葬式に参列してもらおうと、必要以上に

その人の過去を調べ上げ、尋ねまわる。

結局、その行為が 行き過ぎて、

解雇されてしまう。

 確かに 税金と時間をかけて効率の悪い仕事は、公務員としては、

いい評価はされないのも無理はありません。

しかし、

地味な人生なんてない。   価値のない人生なんてない。

そんな、多くの無名の人が この世界を、

人間の歴史を 創ってきたのですよね。

ラスト、彼は 幸せだったのでしょうか?

それは、観てのお楽しみです(笑)。