戦争を真摯に見つめてきた84歳のクリント・イーストウッドが実在の米兵の半生に迫る渾身作。
米海軍特殊部隊のクリスはイラク戦争で狙撃手として活躍し「レジェント」の異名をとるが、戦場で
尊い命を奪いつつ、良き家庭人を志す彼の心は、次第に疲弊し・・・・・・
(キネマ旬報からの抜粋)
今や、映画ファンにとって、最も次作が待ち遠しい監督ではないかと思います。
御年84歳でありながら、毎年、毎年、最高レベルの作品を世に送り出す イーストウッド監督。
この作品の主人公も、レジェンドと、言われたそうですが、レジェンドは、イーストウッド監督にも
充分当てはまりますよね。(同じ人気監督でも、僕はスピルバーグ監督作品より、腹の据わった作品
ではないかと思いますが・・・・・・)
この人物、日本では、余り知られてはいないですが、イラク戦争の時、狙撃手として、160人以上を
狙撃し(女子供を含む)、英雄でありながら、悲劇の最後を迎える者の実話です。
国、家族、戦場を愛した男がPTSD(心的外傷後ストレス障害)に苦しむ。
自分は蛮人を狙撃しているだけだと、思い込ませ(この辺はどこか、西部劇のインディアンを
思い浮かべますが)国や家族や仲間のために、引き金を引く。
テレビのニュースでは、感じられない緊張感が走ります。
実際、アメリカでも、この映画の評価及び観ての感想は、真っ二つに別れたそうです。
そうだと思います。
実際、人によっていろいろ考えさせられると思いますし、
監督の意図や言いたいことも、また、受け止め方がむずかしいところです。 81点