「湯を沸かすほどの熱い愛」
「チチを撮りに」の中野量太監督が宮沢りえを主演に迎えた商業映画デビュー作。
父が失踪して休業している銭湯・幸の湯。
母・双葉はパートして娘を育てていたが、突然、余命わずかと宣告される。
それから双葉は”ぜったいやっておくべきこと”を決め、実行していく。(キネマ旬報からの抜粋)
改めて思いますが、今年の日本映画の質の高さ、充実ぶりは
半端じゃあないんでは、ないでしょうか?(ホントに!)
また、名作の誕生?今年は、どんだけ出るんだ(笑)
映画らしい映画です。こんなことってありえないと思っていても、
映画だから許されるし、納得し、また感動を生む。
映画しか出来ない表現。
ファンタジーというか、ジス・イズ・映画。(すんません、観ないとわからないですよね。ごめんなさい。)
でも、本当にお薦めの映画の一本です。
途中から、泣けて、泣けて。(前にも書きましたが僕は泣かせようという意図が、見え見えの
作品には泣けないという、ひねた性格なのですが。)
宮沢りえの渾身の演技もさることながら、(どこかの映画祭の主演女優賞を受賞するのでは。そして
「父と暮らせば」、「たそがれ清兵衛」、「紙の月」を超えた代表作になるのでは。)
杉咲花も、うまい!
オダギリ・ジョーのダンナの、スケールの小ささも 可愛い!
脚本が、また良い。ひとつひとつのエピソードが、一本の作品になってもいいくらい。
市井の人々の生きる姿の描写、(もちろん主人公の、強さの描き方は特筆ものですよね。)
また、人生やり残したことを そろそろ、
僕も考えていかなきゃいけないかなと思った次第(遅いか(笑))。
タイトルが最後に出て、ぶわーと感情が盛り上がりました。
(最近では、「幕が上がる」が同じ方法で感動しました、ですよね。) 83点